ニッポンのスポーツクーペ復活タラ・レバ物語

人生に「タラ・レバ」はつきものだ。

「もし、あの美人と付き合えたら」という未来に対する明るい希望から「あの時、酔った勢いで社長のハゲ頭を撫でまわしていなければ」という取り返しのつかないものまで、世の中は「タラ・レバ」で成り立っているといっても過言ではない。

話は変わるが(すごく変わるが)、ここにきて日本車にスポーツクーペのスクープ情報が続々と飛び込んできている。一時、新型車がまったく出てこず、日本はクーペ不毛の地とまで言われた頃に比べると月とすっぽん。

スクリーンショット(2016-02-17 13.55.48)その詳細は右のリストに示したとおりで、開発は進めているが、市販化決定までには至っていないというクルマまで含めると11車種。このリストには入れていないが、北米専売車になりそうなマツダのアテンザクーペまであって、国産大手3社+マツダは今、クーペに首ったけ状態なのである。

これら期待が膨らむ新型クーペが世に出たら、どういうことになるのか? そういう「タラ・レバ」を考えていこうというのがこの企画。はい、出だしの話と繋がりました。では、さっそくいってみましょう!


16年以降に登場が予想される国産スポーツクーペの「タラ・レバ」を考えるこの企画。実際に登場したらどうなるか、その最高と最悪のシナリオとは?

【トヨタS‐FR】

A_13 86より小さく安いFRクーペとして開発中。エンジンは1・5ℓクラスで200万円以下が目標。登場は’17年か?

最高のシナリオ

’89年登場の初代ユーノスロードスターは欧州各社に影響を与え、ポルシェボクスターやBMW Z3が生まれるきっかけとなったクルマだった。S‐FRをきっかけに世界的にスモールFRブームになれば言うことなし!

最悪のシナリオ

若者向けに開発されるクルマだが、実際に興味を持つのは、50代以上という危険性は大いにあり。

【ホンダS1000】

A_14 S660のボディをワイド化して1ℓターボを搭載するミドシップスポーツ。欧州市場がメインだが、日本でも販売。登場は’17年になりそう。

最高のシナリオ

軽枠を取り払うことで、S660が持つ本来の性能を完全に発揮できるようになる!

最悪のシナリオ

こちらが人気となり、S660は見向きもされなくなる可能性あり。いわゆる「本末転倒」というやつですか?

【トヨタスープラ後継】

A_15 BMWと共同で開発が進められているFRスポーツ。V6ターボハイブリッドを搭載し、’18年に登場の予定。

最高のシナリオ

欧州では評判のよくないトヨタハイブリッドシステム(THS)。高速走行の多い欧州では燃費性能を発揮しにくいのと運転が楽しくないのがその主な理由だが、BMWとの共同開発で、そのあたりが大幅に改善されることが期待される。世界を喜ばせる初めてのTHSになれれば大成功!

最悪のシナリオ

それができなかった場合、単なる2ドアクーペのハイブリッド車という評価となる。それならわざわざ不便なクーペを買う必要はないわけで、これまでの常識を打ち破る走りの楽しさが求められる。

【ホンダNSX】

A_16 V6、3・5ℓツインターボ+3モーターのハイブリッドスポーツ。後輪はエンジンとモーターで、前輪は左右独立のモーターで駆動する方式で、異次元のコーナリングを可能にする(という噂)。日本発売は’17年に入ってからか。

最高のシナリオ

左右の駆動力差で曲げる装置がハマると、まさしくオンザレールのコーナリングが可能となる。その走りで欧米のスーパーカーメーカーを存分に驚かせてほしい!

最悪のシナリオ

えてしてこういう新システムは違和感がありがちで「速く曲がればいいってもんじゃない!」と煙たがられる可能性も。そうなった日には「初代NSXを返せ運動」が勃発してもおかしくない。

【レクサスSC】

A_17 V6、3・5ℓハイブリッドを基本に、V8、5ℓの「F」の設定も期待される高級クーペ。’16年1月のデトロイトショーで市販型を発表し、国内販売は秋頃からの予定。

最高のシナリオ

世界の富裕層に「レクサスもいいね!」と思わせ、ベンツ、BMW、アウディの客を奪うのがSCの使命だ。

最悪のシナリオ

お・も・て・な・し、だけで通用するほど世界は甘くない。デザイン、走り、装備、画期的な新技術など、強敵を相手にするにはすべてが高レベルでなければ無理。これでコケたらさらに日本の高級車はナメられる!