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零戦搭乗員と私の「戦後80年」
今年、大日本帝国が無条件降伏を受け入れてから、80回目の夏を迎える。あの戦争で、前線で敵と交戦した経験がある元零戦搭乗員の中でいまだ存命な方はもうわずかしかおらず、直接戦争体験を聞くことは難しくなっている。
国のため、家族のため、そして何よりも愛する人のために命懸けで戦った零戦搭乗員たちだが、敗戦後は労われることもなく、石つぶてをもって追われた者もいた……。戦中・戦後の過酷な体験に、傷つき、貝のごとく口を閉ざしていた元零戦搭乗員たち。
本書の著者神立さんは、戦後50年をきっかけに、元零戦搭乗員たちの取材をはじめた。ときに門前払いに遭いながらも、彼らの心を解きほぐし、これまで一度も語られることがなかった言葉を集めてきた。ここに記録されているのは、もう直接聞くことは叶わない、貴重な証言である。
【著者プロフィール】神立尚紀(こうだち・なおき)
1963年、大阪府生まれ。日本大学藝術学部写真学科卒業。1986年より講談社「FRIDAY」専属カメラマンを務め、主に事件、政治、経済、スポーツ等の取材に従事する。1997年からフリーランスに。1995年、日本の大空を零戦が飛ぶというイベントの取材をきっかけに、零戦搭乗員約300人、旧軍人や遺族関係者を合わせると500人以上の貴重な証言を記録している。著書に『太平洋戦争の真実』『戦士たちの遺言』(いずれも講談社ビーシー)『証言 零戦 生存率二割の戦場を生き抜いた男たち』『証言 零戦 大空で戦った最後のサムライたち』『証言 零戦 真珠湾攻撃、激戦地ラバウル、そして特攻の真実』(いずれも講談社+α文庫)、『祖父たちの零戦』(講談社文庫)、『太平洋戦争 運命の瞬間』『太平洋戦争 空白の史実』『零戦隊長 二〇四空飛行隊長宮野善治郎の生涯』(いずれも潮書房光人新社)、『特攻の真意 大西瀧治郎はなぜ「特攻」を命じたのか』(文春文庫/光人社NF文庫)などがある。
【商品概要】
商品名:零戦搭乗員と私の「戦後80年」
著者:神立尚紀
定価:本体1800円(税別)
発売日:7月16日
判型/ページ:四六版/288ページ
ISBN978-4-06-540387-7
発行:講談社ビーシー/講談社